自由研究

「自由が何か知らなきゃ手に入らないので自由研究してます。」              自由研究という目的のために話題を取り上げているため記事単体で読んでもよくわからない時がある 記事によって後日追記したり添削しているときがある

interestingな話 ~分譲住宅の窓から考える窓~

 昨今、「なぜ新築の戸建ての分譲住宅の窓の小さいのか?」という問いで私の頭はいっぱいである。なぜなら、街を歩くと建造物が見えるからだ。建造物には戸館の分譲住宅、マンション、アパート、交番などありとあらゆる建造物がその対象とされ、窓について考えるきっかけとなる。家の窓が小さいと外から見ると刑務所が思い浮かぶこともある。さらには、箱に窓ををつければ家にみえると極端な記号化をしているのかと聞きたくなるような家があったりするのだ。

 

 さて、この問いに対するここまでの考察をQ&A方式で報告をしていきたい。(協力してくれた人には感謝申し上げます。)

建築基準法を守っているからでは?」

 少なくとも、同時点で建てられている建造物は同じ建築基準法を守っているといえる。ただし、地域地区によってかなり違うが。Instagramで注文住宅の窓は私でも満足するぐらい大きい。一方で、近所の新築の戸建ての分譲住宅の窓は私が「えっ」と思うぐらい小さい。つまり、分譲住宅は建築基準法の規定を守ったうえでできる限り大きい窓とはいえず、別の言い方をすれば分譲住宅の窓は大きくすることが可能ということになる。守りすぎているのだ。(耐震についても同様である)

 

「省エネという側面があるのでは?」

 確かに、雪国あたりだったら省エネという理由も納得できるが、都内は雪国はでない。暑さについては弁解の余地がない。ただ、技術の進歩で2重サッシというのがある。技術発展により窓でも省エネは可能だということは申し添えたい。

 

「火事が近隣住宅に燃え移らないようにするためでは?」

 確かに、面に対して窓小さくないかとツッコミをいれている家の、その面は隣の家と接している面である。もっと実地調査をしないといけないが、一理ありそうだ。防火地域と合わせて検証していきたい。

 

「住みたい家の条件に窓の大きさは重視されなくなったのでは?」

 そうとは言い難い。商業地域のお店の建築やホテルを見ている限り、明らかにガラスが多用されている。商業地域について考えよう。高級店は外からドアマンが立っているのが見えるのを思い出して欲しい。窓というか、デパートといった屋内でなくても屋外で道をあるウィンドウショッピングができるようになっているのである。ホテルについても、絶景が見渡せる窓の大きいお部屋といううたい文句を聞いたことがなかろうか。良い景色が見渡せる窓の大きい家には需要があるのである。オーシャンビューともいうし。商業施設は住むことを前提に建築がされていないし、宣伝効果を狙ってガラス張りにしていると言われればそれまでだが、ホテルの窓の大きさが売りにできる(需要がある)限り、人々は住みたい家の条件に窓が大きいことは入っているといっても差し支えないのではなかろうか。

 

 そういえば、オフィスビルってガラス張りだなと思ったりしませんか。おかしいですね、窓のない閉所でもいいのかと私は思っていました。(ただ、昨今、パワーポイントといったICTの活用によりデジタル端末を見やすくするためにカーテンを閉めて部屋を暗くすることが多くなっています。これについて一言申し上げると、窓の外を見みて注意をそらす行為を阻むため、よくないと思っています。あなたは学校の教室から何度外を眺めたことがありますか。教室の席替えで廊下側を好みましたか、窓側を好みましたか。窓から外を見るという行為は無意識にやっていることですよ。)

 

 

ここからは発展的に窓について述べていきます。

 文学作品で窓の描写を抽出し、人々が窓をどのような記号と見ているのかについて考察したいです。しかし、そんなことをしていると考察が進みませんので、ちょっとだけ、窓をどのような記号と見なしているかを考えてみました。外部と内部がお互い見る見られるという行為を通して交わるという機能です。ただ、両者は視覚的にサインは送れても物理的・音的に干渉ができません。窓やガラスは透明であっても空間を隔てる機能があります。家だけでなく、馬車や車、バス、電車といった空間をつくれる乗り物も窓を使って隔たりをつくり、空間を作る例です。

 新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け感染拡大防止のために透明な板(パーテーション)が普及しました。多くの人がそれに違和感を感じたと思います。それはもしかしたら、透明板を挟まれ、窓(透明な板)と同様に隔たりを感じていたのではないでしょうか。ドラマでみる刑務所で面会や、チケット売り場の人に透明な板越しで話すときに隔たりを感じるようにです。透明な板ごときで隔たりを感じるなら、オンライン会議、テレビ電話に隔たりを感じないわけがない。

分譲住宅の小さい窓を起点に、窓の機能を考え、窓を透明な板と抽象化し、類似のものであるパーテーションに焦点を当て、withコロナにおけるパーテーション越しのコミュニケーションのとりづらさまで考えてみました。

 

終わりに

最後はつまらないですが、注文住宅ではない新築戸建てウリはコスト削減のために、値段を変えないために窓を小さくしている説があります。企業は金儲けのためにビジネスをしていると考えると無視できない観点ではありますが、それじゃあつまらないし、建築業界のステルス値上げは食品より恐ろしいのであまり考えたくありません。

 

以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。この考察で読者の方々も楽しんでもらえたら嬉しい限りです。

 

では、今回はこの辺で失礼します。