今日は映画館のお誕生日クーポン消化のために21世紀の資本を見に行った。
「21世紀の資本(2017)」あらすじ
2014年に日本でも 発売され一大ブームを巻き起こした経済学書「21世紀の資本」。フランスの経済学者トマ・ピケティが出版し、史上最も重要な経済学書として世界中から称賛を浴びた。しかし、700ページという超大作のため、完読が難しいというのも有名な話である。そこで著者のピケティ自身が監修から出演までこなし、一般の人も五感だけで理解できるよう完全映画化!著名な経済学者とともに、本で実証した理論を難しい数式などを一切使わずに映像で表現した。映画では、「ウォール街」「プライドと偏見」「レ・ミゼラブル」「ザ・シンプソンズ」などの映画やや小説、ポップカルチャーなどをふんだんに使って、過去300年の世界各国の歴史を''資本’’の観点から切り取っている。
[引用元:Filmarks]
Filmarksで映画を記録していたらまさかの2017年初放映だったらしい。てっきり、最近放映した映画だと思っていた。
自分が考えたことを言うためには、あらすじだけでは説明が足りないので説明する。
21世紀は17、18世紀のように人口1%に資産が集中している。これは、封建制度でいう貴族1%の割合と同じだ。 封建制度は学歴でのし上がれる世界ではなかったので、金持ちになるのは運次第であった。
現代でも金持ちかどうかは運しだいに関わらず自分の能力のおかげだと勘違いしている人が多い。ある金持ちと貧乏のすごろくゲームをしたらこういう結果が出た。まず最初に、コイントスで金持ちか貧乏か決める。金持ちには200ドルとさいころを二つ与えられるが、貧乏は100ドルとすごろくひとつだ。このゲームでは参加者の言動に注目してみた。するとコイントスで金持ちになった人は、貧乏を馬鹿にしたり、おいてあるお菓子をよく食べ、駒を音を立てて進めるなどの行為がかなり見受けられた。最後に金持ちにゲームに勝った勝因は何だと思うか聞いた。ここでの答えはコイントスで金持ちになれたおかげが正解だ。しかし、金持ちの誰もが自分の能力のおかげだという。金持ちは自分の利益を追求する傾向がある。そうなると、タックスヘイブンやら様々な脱税が発生するのだ。そして、一番問題なのは給与をあげないことだ。
なぜ貧富の差が問題なのかというと、貧困が革命やら戦争が起こるきっかけになるからだ。資本が一点に集中すると、大統領選挙において寄付金額がものをいうアメリカのように金持ちが政治を買うというシステムが成り立つ。
順番は入れ替わるがこんな感じで映画は展開され、最後に資産が一点集中しないよう多国籍企業には売り上げた国に税金を払うことや、所得に応じて累進課税を強化することを締めくくりに述べていた。
自分の知識がもともと足らないのと、情報量が多い映画だったし、これ以上映画の内容を説明するのは面倒なのでこの辺にしておく。
映画を見て考えたこと
- 金持ちになるかどうかは運しだいという言葉にどこか救われた。(ほぼ生まれたときに決まりそうだが。)だが、今の社会は運で人生が決まらないように制度ができ始めている。
- 北欧諸国は所得税をかなり高くし高福祉国家を築き上げているので、かなり富の再分配が国内でうまくいっていると勝手に思っている。
- 歴史は日本史だけ学ぶのではなく日本史と世界史と対比させて学ぶことの価値があると思う。この映画を見てて、今日本は日露戦争だろうとかバブルだろうとか対比させることができるからだ。ちなみに、封建制度時代の欧州の人々はペストの影響で風呂に入らずかなり臭かったはずだ。(これは不潔の歴史という本で知った。)
- 明治維新のすごさを感じた。
- 株はあくまで株価があがるかではなく、融資をしてそれを活かせるかが重要な考え方だと思った。もし株価があがるかどうかで売買すれば、バブルに飲み込まれて損するだけだろう。
- 映画のおかげでテクノロジーに代替えされないような人間になる必要があることも再確認した。
- 貴族は貴族同士と結婚するんだから、富が一点集中するのは必然だな。
- この映画は遠回しに不労所得など誰にもさせないと言われている気分になった。
- 累進課税の強化度や対象の度が過ぎると恐らく共産主義となんらかわりなくなると思う。なぜなら、人々の給与の手取りはさほど変わらなくなるからだ。
以上が映画を見て考えたことだ。(きっとまだあるはずだが。)
思考源
映画 21世紀の資本